イタリア語のファッショは束(たば)、結束を意味する。ファシストとは結束した同盟者の集まりという意味になる。
「ファシズム」ということば自体は、古代ローマ帝国で執政官の権威の象徴として用いられていた儀式用の束桿(fasces、ファスケス。斧の回りに短杖を束ねたもの)を淵源とする“ファッショ”に由来している。(ここから「ファッシズム」と表記される事もあり)イタリアでムッソリーニが1921年にファシスト党 (Fascisti) を結成したときに名称に使い、人口に膾炙することばとなった。
ファシズムの色
ファシズムは「黒」を象徴色とした。黒シャツ隊の制服の色にも採用されている。これは在郷軍人のもので、黒以外にもカーキなどが使用された。
ナチズムにおいては褐色である。ヒトラーの礼服は褐色だった。ナチ党の突撃隊は、褐色の制服を用いた事から「褐色シャツ」と言われていた。党本部も「褐色館」と呼ばれていた。親衛隊 (SS)の場合は全体的に黒であるが、黒服や徽章などは古くにあったプロイセン王国時代(19世紀)の軍服から採用したものであり、変わった点と言えばナチズムを意味する褐色の中のシャツぐらいである。他には非政治的な国防軍の制服との区別にも注意を要する。
1932年版のイタリアの百科事典(著者ジョヴァンニ・ジェンティーレ)には以下のように記述されている。
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「ファシズムでは、国家が自らの原理や価値観でもって個々人の意思や思想を律し、型にはめるための権威であるだけでなく、積極的に個々人の意思や思想を広く説き伏せていく強制力をもった機構となる。(中略)ファシストはすべての個人及びあらゆる集団を絶対的な存在である国家のもとに統合する。」
1925年10月28日のムッソリーニの演説に登場する以下の言葉はファシストの行動原理を端的に示している。
"Tutto nello Stato, niente al di fuori dello Stato, nulla contro lo Stato" (すべてを国家のもとに。国家の外にいるもの・国家に反するものがいてはならない)